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棚卸の話(3) - 「利益を計算する」が大変

カテゴリ:システム考
更新日:2011-03-31
棚卸の話の続き。前回は、数えた数量を在庫管理システムへの入力についてだった。

システムの特にロジスティクスのエンジニアにとっての実地棚卸とは、だいたいこの程度の認識だったりする。あくまでも「在庫数」に意識があるのだ。その後、生産管理システムに関わるようになって、私の実地棚卸のイメージは、さらに変化することになった。

生産管理システムとは、どういうものだろう?生産の指示を出す?作業の実績を記録する?それは重要な機能だけど、実は、本当の目的は別にある。「生産管理システムが欲しい」と言う時、「原価管理がしたい」という意味であることが少なくない。生産管理と原価管理は不可分なのだ。

原価管理システムにおいて実地棚卸とは「金額」である。在庫管理システムは、原価管理システムの土台として機能する。つまり、在庫管理においては「数量」だったものが、原価管理において「金額」になる。ようするに、実地棚卸とは、「会計」に関係していたのだ。

数量を金額に変換するには単価が必要で、この単価の決め方には、最終仕入原価とか、総平均法とか、いろいろあるんだけど、まぁ、それは置いといて、棚卸高(金額)は、会計上、どういう意味があるのだろうか?

仕掛りの評価とか、ややこしい問題もあるのだけれど、最終的には次の式で使われる。

当期の売上原価=期首棚卸高+当期商品仕入高-期末棚卸高

「当期」とは、棚卸から棚卸の間の期間、と考えればいい。棚卸をしなければ、売上原価は分からない(仕入高≠売上原価)。つまり、「毎月実地棚卸をする」ということは、「毎月の売上原価を知りたい」ということになる。

では、売上原価は、なんのために必要なのか?これは、次の式で分かる。

売上総利益 = 売上高 - 売上原価

売上高は、販売管理システムによって計上されてくる。その結果、利益が計算できる。つまり、「毎月、実地棚卸をする」ということは、「毎月の利益を知りたい」ということになる。

「売上」と「利益」の違いは、一般にはあまり区別されない。今回の震災なんかでも、便乗値上げで「儲けやがって」と思う人はいるかもしれない。確かに、単品で見れば、売上も上がるし、儲けも出るように見える。だけど、その分、他で利益が落ちているかもしれない。売上高というのは、実際に金の出入りがあるので、割と簡単に把握できるけど、全体的に利益が出るかどうかは、ここでは説明していない経費や、風評などの会計外の要素なんかもあって、なんとも言えないのだ。

利益の計算が目的なので、棚卸がなかなか終わらないことがある。特に年度末。年度末の利益は、その年度の最終報告で税金なんかにも影響するから、なんかいろいろ時間がかかる。そして、それが終わるまで棚卸も終わらない、というわけだ。

まぁ、棚卸の業務上の処理は終わっているんだけど、最終的な締め処理は、二週間くらい、場合によっては一ヶ月後だったりする(締め処理上の制約で一ヶ月以上は保持できなくて、無理やり締めるので、これより伸びることはあんまりないけど)。まぁ、ここまで延ばしても、業務は通常に戻ってるし、数え直すったって難しいんだけど、なんか会計担当者って、数字を固定することをできるだけ先延ばしにしたいみたい。で、まぁ、そのしわ寄せが来るのだね。

「毎月棚卸」とは、下っ端にとっては「数える」のが大変ということでしかないかもしれないけれど、経営レベルにおける情報を得るための重要な手段でもある。それは、それなりの精度で経営をしようという意志の表れでもあるんじゃないだろうか?

もちろん、「じゃあ、毎月やらないところはどうなってるの?」という疑問が出てくるだろう。それは、システムエンジニアとしては、「在庫管理システムは機能しているのか?」という課題になるわけなんだけれど・・・それは稿を改めるとしよう。

> 棚卸の話(1) - 「数える」って大変
> 棚卸の話(2) - 「数を合わせる」だって、大変。
> 棚卸の話(3) - 「利益を計算する」が大変



> Web業務アプリケーション「さくら」

会社ごとにノウハウがあり、やり方が違うので、パッケージを使うのは難しい。カスタマイズができると言っても限界がある。パッケージが想定している以上のことはできないから。

パッケージに合わせろ、というけれど、パッケージに合わせると効率が悪くなることだってある。営業から工場までが一体となって、各人の知恵と勇気と努力によって運営されている日本の工場では、へたにパッケージに合わせると、業務自体が動かなくなることさえ考えられる。かといって、作り込みで実現するには、納期もコストも厳しい。

それでも、ある程度似たようなことはやっている。その共通部分を土台にして、コンサルティングしながら機能を追加していくことを考えて、「さくら」は、コンサルティングを前提としたプラットフォームとして開発している。

興味があれば連絡をください。



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プロフィール

いむら@fintopo いむら@fintopo

フリーのシステムエンジニア兼プログラマです。趣味はガーデニングとカメラ。2017年4月にα7IIを買いました。フルサイズ一眼初心者です。

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